用意しておきたい業務用の携帯電話番号(プライベートを守るための一工夫)

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1. 業務用の携帯電話番号があると便利

弁護士は、仕事とプライベートの区別が曖昧で、以前はそれが当たり前でしたが、近年は、仕事とプライベートを明確に区別したいというニーズが高まっています。仕事とプライベートを分けたいという方には、業務用の携帯電話番号を用意しておくことをお勧めします。

弁護士として働いていると、携帯電話番号をクライアントに教えなければならない場面が必ず訪れます。そして、クライアントにプライベートの電話番号を教えてしまったが最後、クライアントは、事務所ではなく、直通でつながる携帯電話に電話をかけるようになります。クライアントにとっては便利な反面、弁護士にしてみれば、夜も休日もなく電話がかかってくるため、対応に苦慮します。

私は、プライベートの携帯と業務用の携帯を分けており、プライベートの携帯は、知らない番号からの着信でもすぐに出ますが、業務用の携帯は、原則として休日は出ません(内容が容易に想像できる着信は放置し、「おや、何かな。」と思った電話にだけ対応しています。)。休日や時間外の対応を一度始めると、クライアントは当たり前のように電話をかけ始めますし、私の経験上、休日にかかってくる電話のほとんどは、週明けの対応で間に合うものばかりです。

以前一緒に仕事をした大手事務所の先生は、365日24時間、いつ電話をかけても良いとおっしゃっていましたが、それは、24時間の電話対応費用が弁護士費用に織り込まれているからだと思います。夜間・休日対応を想定していない小規模事務所で同様の対応を行うと、業務単価が下がるだけです。もちろん、弁護士の社会的役割を重視しておられる方や、集客の必要性が高い方は休日・時間外対応をされていると思いますが、ある程度プライベートの時間を重視したいという方は、割り切ってしまうのも一つの手です。

ちなみに、クライアントに一度プライベートの電話番号を教えると、後から新しい電話番号を準備して登録変更を依頼しても、元の電話番号にかけ続ける人が必ずいます。そのため、可能であれば、業務開始前に電話番号を用意しておくことをお勧めします。

スマートフォンとSIMカード

2. 携帯電話の回線を選ぶ際の注意事項

依頼者から突然電話がかかってきて、電話越しに事情を説明された後、今この場で指示を出してくれと言われることがあります。そうした場合に、聞き漏らしや聞き落としがあると判断を誤ります。聞き返せば良いと思われるかもしれませんが、受話器の向こう側ではパトカーのサイレンが鳴っていたり、地下鉄のアナウンスが流れていたりします。

そのため、通話品質は妥協できないポイントであり、インターネット電話は検討の対象外です。

結論から言えば、NTTドコモの通信回線を使っている格安SIM(またはドコモ)をお勧めします。他の回線よりもつながりやすいですし、安定しています。

ドコモ回線系の格安SIMは複数ありますが、電話をメインで使用することを考えると、OCN モバイル ONEがお勧めです。最近は通信料が非常に安くなっており、音声対応SIMカード(1GB)に完全かけ放題プランを付けても、月額2200円(税込)です。

なお、最近はSIMカードを2枚同時に装着できるスマートフォン(DSDV対応スマホ)が普及してきたので、1台のスマートフォンで2つの番号を使用することも可能です。

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